アルテナ兵が扱う二体のマシンゴーレム……フルメタルハガーの時のように装甲が硬い相手だ。
【デュラン大丈夫？マシンゴーレムって動きはゆっくりだけど攻撃はすごく早いわよ…】
「だけどやるっきゃねえだろ……だいたい攻撃ってどんなふうにしてくんだ、こいつ…ら！？」
両腕を前に突き出したまま迫ってくる…そして人間でいう拳の部分だけが分離して飛んできた。
（かわしたらケヴィン達に当たる…ならっ！）
ーキィィィンッッ！！！
力一杯剣を降ることで二つの拳を弾くと独特な金属音が響いた。
「嫌な音だぜ………っ！」
続けて攻撃するため間合いを詰めようとしたがマシンゴーレムの拳が復活している事に気づいて押しとどまった。
「あの手またはえるのかよ！？」
【マシンゴーレムのロケットパンチね…連続で発射はできないみたいだけど、無限に撃ってきそうだわ】
「だったら向きを変えてやる…おい！こっちだ！！」
マシンゴーレムは無機質な動きでデュランから狙いを外さずに後を追って行く…。
（デュランしゃんどんどんはなれてるでち……これじゃヒールライトがとどかないかも…）
「シャルロットしゃがんで！」
「！？は、はいでちっ！」
ケヴィンの声にワンテンポ遅れながらも指示通りその場にしゃがむと、シャルロットの頭上を二つの拳が通過する。
「うぇ？いまのは？？」
ーズドォンッッ！！！
「おっ！サンキュー二人とも！！」
ケヴィンと対峙しているマシンゴーレムが放ったロケットパンチが、うまい具合にデュランが相手をしているゴーレムに命中したのだ。
デュランならその勢いで畳み掛けられるだろう…そう確信したケヴィンはこちらも攻撃だけに集中しようと決めた。
「シャルロット、オイラちょっとだけ無茶するから回復たのんだ！」
「わかったでち！…ってむちゃ！？なにするきでちかぁ！」
「ハァァァッッ！！！」
慌てるシャルロットをよそにケヴィンはゴーレムに打撃のラッシュを入れる。
マシンゴーレムは反撃するが、ケヴィンは気にせず蹴りや突きを繰り返した。
「ぎょえーっ！！ヒールライトヒールライトぉぉ！！！」
シャルロットを信じているからか、自分にロケットパンチやらドリルやらが当たってもお構いなし…シャルロット本人は悲鳴を上げながらヒールライトを唱えていたが。
「どうだっ！！」
とどめにケヴィンの必殺技と言える『夢想阿修羅拳』を撃ち込み、完全に勝利した。