第6話『小さな力の大きな癒し』


「シャルロットが15歳だったとはね…」

「オレも自分の妹くらいの年齢だと思ってたから、聞いた時は驚いたよ」

「シャルロットのはんぶんはエルフだからしかたないでちよ、でもちょーっとせいちょうがおそいだけでふつうのレディでち!」


「オイラも同じ、半分は人間の血、流れてる…レディじゃないけど年もいっしょ」


「なーるほど……だから他の獣人達みたいにゴツくないのか、ケヴィンは」



「うぅ…やっぱりそう見える、か…オイラもっと、ガタイいいほうがよかった」


「んー筋肉つきすぎてるし、体格はそれくらいのほうがいいんじゃないか?顔が少し幼いぶん見ようによっては爽やかだぞ!」


「さ、さわやか…?オイラ、デュランみたいがいいっ!戦いに有利!」


「いやオレだって英雄王様に比べたら…」

「え〜?ふたりともマッチョすぎでちよ!ヒースみたいにシュっとしててはかないほうがいいでち!」


「お、噂の神官さんかぁ。シャルロットは王子様タイプが好みなのか……残念だったなキミ達♪」


「残念、何が?」

「聞き流していいと思うぞ」




【……そもそも、ケヴィンは本当に王子様よね?】


(まあそうなんだよな…)


「こらっ!何を話している!!」



「おっと、ゴツい獣人のおでましだ……ちょうどいい、見張りを一人減らして牢から出よう」


何か策があるのか…そう訪ねる前にビースト兵がデュラン達の牢屋の前まで来た。

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