ードンッッッ!!!!!
『大丈夫!!?』
部屋の入り口まで吹き飛ばされ、デュランとシャルロットは頑丈な扉に叩きつけられた。
「シャ、シャルロットっ!?」
小さくされた直後に突風に襲われたケヴィンは一瞬何が起きたかわからなかったが……自分を抱きしめて倒れているシャルロットを見て、彼女に庇われたのだと気付いた。
「…ケヴィン、そのまま待ってろ」
デュランはよろめきながら立ちあがり、シャルロットを柱の陰まで運んだ。
「……フェアリー、二人を頼む!!」
デュランはまんまるドロップを口に放り込み、道具袋を床に置くとガリっと噛み砕いて部屋の中央へ向かった。
『ケヴィン!今プイプイ草を出すわね!』
「オイラよりシャルロットの回復が先!!」
『シャルロットは気を失ってるからドロップもチョコも食べられないでしょ!まずは先にあなたが元に戻って!』
「そ、そっか…」
『あ!これを使いましょう!』
「え?」
フェアリーは道具袋から『ちびっこハンマー』を取り出し、両手でしっかりと持ち上げてケヴィンを叩いた。
「わわっ!!なおっ…た……」
『こういう使い方もあるの!便利でしょ?』
「う、うん」
「…もうなおったんでちか、かわいかったのに…」
「シャルロット!」
ケヴィンは意識が戻ったシャルロットにほっとし、急いでぱっくんチョコを与える。
「怪我…させちゃって、ゴメン」
「いつものおかえしでちからゴメンはいらないでち!ほら、アイツをたおすでちよ!」
『待って!デュランが…』
攻撃の機会をうかがいながらジェノアのトラップを避けているデュランは、心の声を通してフェアリーに指示を出した。