第18話『眠りの花と王女様』


風の回廊に辿り着くも、そこには近寄れないほどの強風を出している謎の像があって中に入ることができない。


デュラン達はいったん風の回廊を諦め、酒場で情報集めをした際に聴こえた【山の中腹にある花畑】を目指すことにした。




「花畑着いた!!」


「おはながキレイでちね〜!」



「……しかし、ここに何があるってんだ??」




花畑の先にある滝や、奥に置かれたオブジェ等をデュランが眺めていると後ろからドサッという音がした。


「デュランっ!シャルロットが!!」


「…!どうした!?」


「急に倒れて……あれ…なんか、オイラも………眠く…」


「……まさか…眠り草!?」



この場にあるのは香りを嗅ぐと急激に眠気に襲われる、眠り草の花だった。




(ここで全員眠っちまうのはまずいっ!!)



デュランは剣を地面に刺し、自分自身が倒れないよう支え代わりにする。



(フェアリー!俺が眠ったらなんとか起こしてくれ!!つねっても叩いてもいい!!)


【む、無茶よ!眠り草の効果がどれだけ強力だと思ってるの!!】


(だったらウィスプを呼んでうるさくしたりノームに岩を落としてもらうなり、して……)


【デュ、デュラン!】



(ちく…しょう……魔物にでも、襲われたら…)


逆らえない眠気にどうにか耐えようと、歯を食いしばるデュランに一つの影が近付いた。


(っ!誰…だ…)



「大丈夫、私は敵ではありません。無理しないで眠ー」


こちらを安心させるように言った優しい声を最後まで聴くことなく、デュランは眠りに落ちた。

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