トンネルを進むと秘密基地のような集落、ドワーフの村が確かにあった。
ドワーフは人間から隠れるように住んでいるようだが、突然訪問したデュラン達に対して驚きはしたものの迷惑そうな様子でもなかった。
それどころか入口の仕掛けを見破るなんて大したもんだと褒められたのだ。
「ドワーフの村、居心地良かった!」
「ケヴィンしゃんはジメジメしてるところがすきなんでちか?シャルロットはおひさまがこいしいでち…」
一行の感想はそれぞれ違ったが…人間の武具まで作り上げていた職人達に興味を持ったデュランは、ケヴィンと同じくドワーフの村をわりと気に入っていた。
緊急でなければじっくりと装備品を見ていきたいが、あいにく今はそれどころではない。
「さっさとワッツってひとをみつけて、どうくつをでるでち!じゃないとジメジメしすぎてあたまにキノコがはえるでち!」
「うえぇっ!!?人間ってジメジメすると頭からキノコはえるのか!?」
「はえねえよ、でもまあ急がねえとな」
火薬に詳しいワッツという人物はトンネルの奥へと出掛けているため、デュラン達もドワーフの村を抜けてワッツを探していた。
「ワッツしゃ~ん!どこでちか~!」
「…ん??ワッツならオラだけんど?」
「おお!さっそくみつけたでち!かやくのこときくでち!」