デュラン達は朝食後にローラント城を出発し…下山の道ではケヴィンに肩ぐるまされたシャルロットがご機嫌な様子だ。
「…なあシャルロット、リースとなんの話をしてたんだ?」
ケヴィンの隣を歩くデュランに聞かれ、シャルロットは城門での会話を思い出す…。
『この先もお気をつけて、私も落ちついたら弟を探す旅に出るつもりです…………それから…ホークアイのことですが…』
『ホークアイ?あいつに何か言い忘れたことでもあるのか?旅の途中で会ったら伝えとくけど…』
『あ、いえ!やっぱりなんでもないです!』
『…リースしゃんちょっとこっち!』
シャルロットはリースの手を引いてデュラン達から離れたところで小声で話し出した。
『ホークアイしゃんのこと、きになるでちか?』
『ち、ちがうの!そういうのじゃ…!』
『ホークアイしゃんはビセイネンでちからね~……でも、シャルロットはデュランしゃんもおすすめするでちよ?なかなかのカッコよさでち!』
『え??』
リースはきょとんとしたあと数秒だけ考え込み…ぷっと吹き出して笑った。
『へっ?デュランしゃんはわらっちゃうほどナシでちか!?』
『ふふっ、そうじゃなくてね……デュランもカッコイイですけど、私に限らずデュランにそういう人ができたら、シャルロットちゃん寂しいでしょう?お兄ちゃんをとられちゃうみたいで…』
『えぇぇ?そんなことないでちよ!』
『でも兄妹のように仲良しだから、いつかそう思うかもしれないですよ♪』
『そうでちかねぇ~……』
『ええ、いつかね………ところで、ケヴィンはおすすめしないの?』
『ケヴィンしゃんはまだこどもでちもん』
『強くて一人前の武人だと思うけど』
『つよいだけじゃリースしゃんをまかせられないでち!それにこどもなケヴィンしゃんには、シャルロットがついててあげないとでちから♪』
『ふふふっ、そうね…』